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RTAとは?意味・用語から市場価値まで|世界260万人が熱狂する競技を解説

ゲームをどれだけ速くクリアできるかを競うRTA(Real Time Attack)は、個人の趣味というだけでなく、世界規模の経済圏を形成しています。

米国で開催される世界最大のイベント「Games Done Quick(GDQ)」では累計寄付額が5,400万ドル(約80億円)を突破し 、日本国内の「RTA in Japan」でも開催期間中の総視聴時間が500万時間を超えるなど、その熱狂は留まるところを知りません。

本記事では、世界で260万人以上が登録するこの競技について、なぜ今これほどまでに注目されているのか、その市場価値や競技としての奥深さを徹底解説します。

RTAとは

RTA(Real Time Attack)とは、ゲームスタートからクリアまでの実時間(Real Time)を計測し、その速さを競うプレイスタイルを指します。

通常のゲームプレイとは異なり、RTAではゲームの腕前だけでなく、不測の事態への対応力や、長丁場を戦い抜くための体調管理まで含めた総合的なマネジメント能力が問われます。

頭脳と指先をフル活用する極めて競技性の高いジャンルです。

RTA(Real Time Attack)とは日本独自の概念

「RTA」という言葉は、もともと日本で生まれた和製英語です。

海外では一般的に「Speedrun(スピードラン)」と呼ばれますが、日本のRTAには「実時間計測」という独自の文化的なこだわりがあります。

両者の計測ルールの違いを整理すると、以下のようになります。

計測方式正式名称定義・特徴
RTAReal Time Attack「現実の時間」を計測
ロード時間、トイレ休憩、トラブル対応もすべてタイムに含まれる。
ハードウェアの読み込み速度(SSD等)も競技の一部となる。
IGTIn-Game Time「ゲーム内時間」を計測
ロード中やポーズ中はタイマーが止まることが多い。
純粋な操作技術のみを比較したい場合に好まれる。

現在では、国際的なリーダーボードである「Speedrun.com」において、タイトルごとにRTA(Loadあり)とIGT(Loadなし)のどちらを公式記録とするかが厳密に規定されており、日本のRTA文化もグローバルスタンダードの一部として統合されています。

TAS(ツールアシスト)との違い

RTAと頻繁に混同される用語に「TAS(Tool-Assisted Speedrun)」があります。

動画サイトなどで神業として紹介されることも多いですが、この2つはスポーツと芸術作品ほどに性質が異なります。

それぞれの決定的な違いを以下の表にまとめました。

比較項目RTA (Real Time Attack)TAS (Tool-Assisted Speedrun)
操作主体人間ツール(エミュレーター)
プレイ環境実機(または実機相当)、一発勝負PC上でのコマ送り、セーブ&ロード無制限
ミスの許容発生する原則なし

TASがあくまで理論値のシミュレーションであるのに対し、RTAは人間が行う競技です。

極度の緊張感の中で指が震え、ミスが発生し、そこから奇跡的なリカバリーを見せるというような不確定性こそが、多くの視聴者を惹きつけてやまない理由なのです。

運ゲーではない!確率と解析のゲーム

RTAを観戦する初心者が最も驚くのは、走者が運の要素を徹底的に排除し、すべてをコントロール下に置こうとする姿勢です。

RTA走者にとってゲームクリアとは、不確定な未来を祈ることではなく、解析データに基づき、プログラムの挙動を完全に支配する作業と言えます。

確率をコントロールする乱数調整

「ドロップ率1%のアイテムを引く」「ボスが特定の攻撃をしてくる」といった事象は、一般プレイヤーにとっては運(運ゲー)ですが、RTA走者にとっては技術で制御可能なものです。

多くのゲームで使用される乱数は、実は完全なランダムではなく、電源投入の時間や操作入力のタイミングによって決定される擬似乱数です。

走者はこの仕組みを利用し、以下のような手順で都合の良い未来を「必然」として引き寄せます。

【一般的な乱数調整の過程】

  1. 初期シードの特定
    電源を入れるタイミングを1/60秒単位で調整し、メモリ上の初期値を決定する。
  2. 乱数の消費
    キャラクターを特定の回数歩かせたり、メニューを開閉したりすることで、乱数テーブルを任意の位置まで進める。
  3. 結果の固定
    内部数値が確定した状態で戦闘や宝箱にアクセスし、狙った結果を高確率で発生させる。

このように、乱数調整とはゲームプレイというよりも、メモリ内の数値を直接操作するハッキング的な作業に近い性質を持ちます。

画面上では地味な動きに見えても、その裏では膨大な解析と計算が行われているのです。

1/60秒を極めるフレームパーフェクト

RTAの世界では、操作の精度は秒ではなくフレームで語られます。

多くの家庭用ゲームは1秒間に60枚の静止画(60fps)で描画されており、この1コマ分、つまり1/60秒(約0.016秒)の間に特定の入力を成功させる技をフレームパーフェクトと呼びます。

人間が意識して反応できる限界を超えたこの一瞬を捉えるため、走者たちは感覚だけに頼らず、再現性を高めるためのセットアップを開発します。

用語意味・役割具体例
猶予フレーム技が成功する入力受付時間の長さ1フレーム猶予=0.016秒
3フレーム猶予=0.050秒
セットアップ難易度を下げるための予備動作「壁の模様にドットを重ねる」「特定のBGMの音符でボタンを押す」など、視覚・聴覚情報を利用してタイミングを計る。
マッスルメモリ反復練習による筋肉の記憶脳で考える前に指が動く状態。数千・数万回の反復練習によってのみ習得される。

トップ層の走者は、セットアップを駆使して成功率を極限まで高めています。

一見すると壁に向かって走り続ける、無意味にポーズ画面を開くなどなどの不可解な動きも、実は次のフレームパーフェクトを成功させるための重要なものであるケースが少なくありません。

数字で紐解くRTAの市場規模

かつてはやり込みゲーマーだけの密かな趣味だったRTAは、TwitchYouTubeといった動画配信プラットフォームの普及とともに爆発的に拡大しました。

2026年現在、その規模はもはやニッチなサブカルチャーではなく、大規模なエンターテインメントビジネスの域に達しています。

ここでは具体的な数字を紹介しながら、その市場規模について紹介します。

世界で260万人が登録する競技人口

※画像引用:Speedrun.com
※2026年1月時点

世界最大のRTA記録集計サイト「Speedrun.com」のデータによると、2026年時点での登録ユーザー数は約260万人に達しています。

これはRTAがグローバルな競技として定着していることを裏付けています。

この急成長の背景には、以下のような環境の変化があります。

  • グローバルスタンダード化
    かつてガラパゴス化していた日本のRTA文化が、国際的なSpeedrunのレギュレーションと統合され、世界共通のルールで競い合えるようになったこと。
  • 競技の民主化
    配信ソフトの普及やキャプチャー機器の低価格化により、特別な技術がなくても誰でも手軽に走者としてデビューできる環境が整ったこと。

現在では、言語の壁を超えて日本の走者が海外のチャート(攻略手順)を参考にしたり、逆に海外の走者が日本の技術を取り入れたりする交流が日常化しています。

日本でも大会の同時接続者数が18万人を超える

日本国内においても、その熱狂は凄まじいものがあります。

国内最大級のRTAイベント「RTA in Japan」では、Twitchでの配信同時接続者数がピーク時に18万人を突破しました 。

直近で開催された2025年冬のイベントデータを整理すると、その異常なまでの熱量が見えてきます。

項目2025年冬の実績事項
総視聴時間500万時間超深夜・早朝を含む数日間の累計
平均同時接続3.4万〜4万人常にスタジアム1つ分以上の観客が視聴
ピーク同時接続18万人大規模な音楽フェスやプロスポーツ試合に匹敵
参考:https://escharts.com/tournaments/marathon/rta-japan-winter-2025

注目すべきは、これが有名ストリーマー個人の人気に依存した数字ではなく、RTAというコンテンツそのものが持つ求心力によって達成されている点です。

深夜帯であっても数万人が視聴し続け、コメント欄で応援し合う光景は、他のエンターテインメントイベントには見られない独特の一体感を生み出しています。

参考:日米の主要RTAイベント規模比較

世界と日本の主要イベントの規模感を比較すると、以下のようになります。

  • Games Done Quick (GDQ)
    米国開催の世界最大級イベント。2026年1月開催回の累計寄付額は約244万ドル(約3.6億円)*。
  • RTA in Japan
    日本開催。夏と冬の年2回開催で、国内最大の規模を誇る。

このように、RTAイベントはただのゲーム大会の枠を超え、巨額の寄付金が動くチャリティイベントとしての側面も併せ持っており、その市場価値は年々高まり続けています。

*参照:https://en.wikipedia.org/wiki/Games_Done_Quick

なぜ今、RTAが視聴されるコンテンツなのか?

ゲーム実況が飽和状態にある現在において、なぜRTA配信は視聴者を惹きつけ続けるのでしょうか。

その理由は、RTAが持つ明確なゴール設定と予測不能なドラマ性が、配信を視聴する習慣と強力にマッチしている点にあります。

ここでは、視聴維持率、技術的な驚き、そして社会的意義という3つの観点からその人気を分析します。

ライブ配信における視聴維持率の高さ

YouTubeやTwitchにおけるRTA配信は、通常のゲーム実況と比較して極めて高い視聴維持率を誇ります。

これは、世界記録更新というゴールが明確であり、視聴者が歴史的瞬間の目撃者になれる可能性を秘めているためです。

視聴者が求める要素とRTAの親和性を比較すると、以下のようになります。

比較項目通常のゲーム実況RTA配信
展開の速度配信者のペースに依存常に最速・最適な行動が続く
視聴目的配信者のトークや反応記録更新の緊張感と技術
トラブルグダグダになりがち即座のリカバリーが見せ場になる

特に、ミスやトラブルが発生した際の一体感はRTA特有のものです。

コメント欄が「ここからが本番」「まだ舞える(記録更新の余地がある)」といった応援で埋め尽くされるポジティブな空気感は、長時間の視聴でも離脱を防ぐ強力なエンゲージメント要因となっています。

バグ技(グリッチ)が視聴者を興奮させる

開発者が想定していない挙動を利用するグリッチ(バグ技)は、一般的には忌避されがちですが、RTAにおいてはプログラムの仕様を逆手に取ったハッキング的なものとして高く評価されます。

RTAにおけるグリッチは、ただ破壊行為というわけではなく、以下のような高度な解析の結晶です。

  • 壁抜け
    座標計算の綻びを見つけ、壁の向こう側へ移動する。
  • メモリ操作
    特定のアイテム操作でメモリ値を書き換え、エンディングを呼び出す。
  • イベントスキップ
    必須フラグを管理する処理を回避し、物語を大幅に短縮する。

新たなグリッチが発見されると、数年動きがなかったゲームの記録が一気に短縮され、コミュニティ全体が再燃します。

チャリティ文化による社会的地位の向上

RTAイベントが急速に社会的地位を高めた最大の要因は、チャリティ活動との結びつきです。

世界的なイベントでは、集められた寄付金が医療支援団体などに送られる仕組みが定着しています。

  • 視聴者
    推しの走者を応援することがそのまま社会貢献になる。
  • 走者・イベント
    ゲームばかりしているというネガティブな偏見を払拭し、公的な活動としての正当性を得られる。
  • スポンサー企業
    クリーンで社会貢献度の高いイベントに関わることで、ブランドイメージを向上させやすい。

このように、RTAはアンダーグラウンドな趣味から、ゲームを楽しむことで社会貢献につながるというムーブメントへと昇華しました。

この健全な背景こそが、多くの企業スポンサーを呼び込み、イベント規模を拡大させ続けている原動力です。

RTAの競技カテゴリは大きく分けて3種類

陸上競技に100m走や障害物走があるのと同様に、RTAにもプレイスタイルに応じた多様な競技カテゴリが存在します。

走者は自身の得意分野や戦略に合わせて参加するカテゴリを選択しますが、これは視聴者にとっても楽しみ方の選択肢となります。

ここでは、世界的に最もメジャーであり、かつ特性も異なる3つのカテゴリについて解説します。

Any%

Any%は、達成率を問わず、手段を選ばずにエンディングへ到達することを目的としたカテゴリです。

RTAの中で最も花形であり、競技人口も多いこのカテゴリは、マーケティング視点で見ると新規ファンの獲得に最も貢献します。

その理由は、Any%特有のエンターテインメント性の高さにあります。

  • 視覚的なインパクト
    壁抜けやワープなどの派手なバグ技が多用され、TikTokやYouTube Shortsなどの数秒のショート動画として拡散されやすい。
  • タイムの短さ
    数十時間のRPGが数分で終わるような衝撃的な展開は、ゲーム未経験者の興味を強く惹きつける。
  • 話題性
    ありえない攻略法としてSNSでのバズを生みやすく、タイトルの知名度向上に直結する。

このように、Any%は華のあるカテゴリです。

複雑なゲームシステムを知らない層でも、見た目の面白さだけで楽しめるため、そのゲームやRTAコミュニティへの入り口として機能します。

100%

100%は、ゲーム内で定義された収集要素やイベントを全てコンプリートしてクリアするカテゴリです。

Any%が「省略」であるのに対し、こちらはゲームの仕様を極限までしゃぶり尽くす「完全攻略」と言えます。

コンテンツとしての特徴は、視聴者の滞在時間が極めて長いロイヤルティの高さにあります。

特徴コンテンツとしてのメリット
長時間のプレイ数時間〜数十時間に及ぶため、視聴者との対話機会が増え、濃いファンコミュニティが形成される。
全要素の網羅ストーリーやサブイベントも消化するため、原作ファンからの支持が厚い。
総合力の提示バグ技だけでなく、純粋な操作スキルや知識量が可視化され、走者の権威性が高まる。

このカテゴリの視聴者は、そのゲーム自体を深く愛している層が大半です。

そのため、配信の離脱率が低く、投げ銭やサブスクリプションといった収益面での貢献度が高い優良顧客が集まりやすい傾向にあります。

Glitchless(グリッチレス)

Glitchlessは、バグ技(グリッチ)の使用を禁止し、開発者が想定した仕様の範囲内で最速を目指すカテゴリです。

「バグ技はズルい」「邪道だ」と感じる層や、純粋なアクションゲームとしての挙動を楽しみたい層を取り込むための重要なセグメントです。

Any%との違いを比較すると、そのターゲット層が明確になります。

比較項目Any% (何でもあり)Glitchless (バグなし)
重視される技術解析知識、精密なセットアップ純粋な操作精度、アドリブ力
ゲームの見た目崩壊していることが多い通常プレイの延長線上(高速版)
ターゲット層衝撃映像を求めるエンタメ層正攻法の攻略を好む層

Glitchlessは、視聴者にとって「自分でも真似できるかもしれない」という親近感を抱かせやすいカテゴリです。

プレイヤーと視聴者の距離が近く、攻略情報の共有が活発に行われるため、ゲームのアクティブユーザー数を維持する上で重要な役割を果たしています。

マーケティング視点で見るRTAのビジネス価値

RTAは今や、プレイヤーや視聴者だけでなく、ゲーム業界全体に無視できない経済的インパクトを与えています。

特に、発売から時間が経過したタイトルの寿命を延ばし、新たな収益機会を創出する点において、RTAはコスパ最強のプロモーション手法です。

ここでは、ゲームを資産として捉えた場合のRTAの価値を3つの視点で分析します。

旧作IPの資産価値向上とリバイバル

発売から数十年が経過したレトロゲームが、RTAの流行をきっかけに突如として脚光を浴び、中古市場価格の高騰やダウンロード版の売り上げ急増につながる現象が頻発しています。

パブリッシャーの視点で見ると、これは埋没コストとなっていた過去の資産が、追加の開発費をかけずに再収益化されることを意味します。

変化のフェーズ現象の内容ビジネス的メリット
1. 発掘マイナーな旧作でRTAの新ルートが発見される広告費ゼロでSNS上の話題を獲得
2. 高騰走者が練習用に実機やソフトを買い求める中古市場の活性化、ブランド価値の再認識
3. 移植ユーザーの声を受けて現行機へ移植・リメイク確実な需要が見込める低リスクな商品展開

このように、RTAコミュニティは、企業が放置していたIPを勝手に磨き上げ、現代に通用するコンテンツへと昇華させる自律的なマーケティングチャネルとして機能しているのです。

コミュニティ主導型のロングテール戦略

通常、新作ゲームの話題性は発売直後をピークに数ヶ月で減衰しますが、RTAの研究対象となったタイトルは例外的に数年〜数十年単位で話題が持続します。

実際に、数十年以上前のタイトルが今なお現役コンテンツとして稼働している事例を見てみましょう。

スーパーマリオ64 (1996)

引用:Nintendo

発売から約30年経過しても、毎日のように新発見や記録更新が行われ、Twitchで常に数千人が視聴している。

ドラゴンクエスト3 (1988)

画像引用:Nintendo

リメイク版が出るたびにRTAチャートが再構築され、エンタメとして消費され続けることで、IPの寿命が半永久的に延びている。

このようなタイトルでは、開発者が手を離した後も、コミュニティの熱量がコンテンツを支え続けています。

RTAは、一時的な消費で終わらせず、作品を長く愛される文化へと定着させるためのものと言えます。

インフルエンサーマーケティングの新たな切り口

ストリーマーやVtuberを活用したプロモーションにおいても、RTAは従来の実況プレイとは異なる、エンゲージメントの高いコンテンツを提供します。

ただ商品紹介をするだけではなく、制限時間内のクリアに挑戦というRTA形式を取り入れることで、以下のようなメリットが生まれます。

  1. ストーリー性の付与
    「練習→失敗→成長→達成」というドキュメンタリーのような物語が生まれ、視聴者が感情移入しやすい。
  2. 離脱の防止
    「クリアできるか否か」というサスペンス要素が、長時間の配信でも視聴者を釘付けにする。
  3. ガチ感の演出
    遊びではなく本気で攻略に取り組む姿勢が、ゲームの奥深さや魅力をより説得力を持って伝える。

案件としてゲームを紹介する場合でも、RTAという競技のフォーマットを借りることで、視聴者にやらされている感を与えず、共にゴールを目指す仲間としての深い没入感を提供することが可能になるのです。

RTAについてよくある質問

RTAには一般のゲームプレイとは異なる独自の文化が存在するため、初心者には判断が難しい部分も少なくありません。

ここでは、これからRTAを視聴・挑戦しようとする人々から頻繁に寄せられる疑問について回答します。

RTAを始めるのに特別な機材やPCは必要ですか?

必ずしも必要ありません。手持ちの家庭用ゲーム機で始められます。

最新のPCゲームを走る場合はゲーミングPCが必要ですが、レトロゲームやSwitch等のタイトルであれば、実機を使用するのが基本ルールです。

ただし、自分のプレイを録画・配信して記録を申請するためには、一般的なPCとキャプチャーボードが必要になるケースが大半です。

まずはスマホのカメラで画面を直撮りし、記録用動画として提出することから始める走者もいます。

エミュレーターの使用は公式記録として認められますか?

コミュニティごとのルール(レギュレーション)によります。

入手困難なレトロゲームなどでは、再現性の高い特定のエミュレーターに限り使用が認められる場合が多いです。

しかし、実機と比較してロード時間が極端に速いなど、公平性を損なう挙動がある場合はEmu専用カテゴリとして別集計になったり、使用自体が禁止されたりすることもあります。

Speedrun.comのルール確認が必須です。

発売直後の新作ゲームでもRTA競技は成立しますか?

成立します。むしろ発売直後は最も盛り上がる時期の一つです。

予備知識なしで走るBlind RTAや、最適ルートが未確立な状態での記録更新合戦は、その時しか味わえない独特のライブ感があります。

発売から数日で画期的な短縮技が発見され、数週間でクリアタイムが半分以下になるような攻略の進化をリアルタイムで追体験できるのが、新作RTAの醍醐味です。

チートとバグ技(グリッチ)の境界線は?

外部ツールによる改ざんの有無が明確な境界線です。

両者の違いは以下のように定義されます。

  • グリッチ(OK)
    ゲーム内のプログラムミスや仕様の穴を突き、純正のソフトだけで現象を再現すること。
  • チート(NG)
    改造ツールやコード入力機を使用し、外部からメモリやパラメータを書き換えること。

RTAはあくまで与えられたゲーム環境内での工夫を競うものであり、外部介入による改変は厳格に禁止されています。

まとめ

本記事では、世界中で熱狂を生むRTAの世界について、その仕組みから市場価値までを解説しました。

RTAはただゲームを早くクリアするということではなく、以下の要素が高度に融合した次世代のエンターテインメントです。

古いゲームに新たな価値を与え、プレイヤーと視聴者を挑戦というテーマで繋ぐRTA。

その経済圏とコミュニティは、今後も拡大を続けていくと想定されます。

まだこの熱狂に触れていない方は、ぜひ一度、配信サイトでRTAと検索し、その奥深い世界を覗いてみてください。