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【2026年最新】eスポーツ市場規模の推移と2030年予測|日本・世界のエビデンス徹底解説

2026年、ゲーム産業とeスポーツ市場は歴史的な転換点を迎えました。

サウジアラビアのリヤドで開催された賞金総額約100億円を超える「Esports World Cup」の成功や、IOCによる「オリンピックeスポーツゲームズ」の創設は、この市場がただのエンタメから、国家戦略レベルの巨大経済圏へと進化したことを証明しています。

そこで本記事では、最新の市場データと一次情報を基に、2030年に向けた成長シナリオを徹底分析します。

この記事でわかること
  • 世界市場は約28兆円へ到達し安定成長
  • 日本市場は200億円の大台をついに突破
  • スマホから家庭用ゲーム機への回帰現象
  • 2030年に向けた年平均成長率3%の予測

eスポーツ市場規模の推移と現状(日本・世界)

コロナ禍による混乱が完全に落ち着いた2025年、市場は再び力強く成長し始めました。

ここでは、世界の調査データや日本eスポーツ連合(JeSU)の最新レポートをもとに、市場の現在地を解説します。

200億円を超えた日本市場と、兆円単位で動く世界市場のリアルな数字を見ていきましょう。

世界の市場規模推移|2025年実績と2026年の成長率予測

2025年の世界のゲーム市場規模は、前の年の反動を乗り越え、約28兆円(1,888億ドル)*に達しました

前年と比べて+3.4%というしっかりとした成長を記録しており、2028年にはさらに拡大して約31兆円(2,065億ドル)になると予測されています。

世界中で物価が上がる中でも、ゲームの人気は衰えていません。

特に注目すべきは、ゲームを楽しむ場所の変化です。

これまで市場を引っ張ってきたスマホゲームの勢いが少し落ち着く一方で、家庭用ゲーム機の人気が再燃しています。

プラットフォーム別の成長率(前年比)

分野成長率状況
家庭用ゲーム機+5.5%市場の主役へ復活
スマホゲーム+2.9%成長が落ち着く
PCゲーム+1.6%安定して推移

この背景には、任天堂のSwitch 2の発売や、『GTA VI』といった超大型タイトルの登場があり、より高品質なゲーム体験が求められていることがわかります。

*参照:https://newzoo.com/resources/trend-reports/newzoo-global-games-market-report-2025
*参照:https://newzoo.com/resources/blog/global-games-market-to-hit-189-billion-in-2025

日本の市場規模推移|100億円突破後の第2次成長期

日本国内のeスポーツ市場も順調に拡大しており、2025年度にはついに200億円の大台を突破*する見込みです。

2020年代の前半から右肩上がりの成長を続けており、市場は新たな段階に入っています。

この成長を支えているのは、実際に会場へ足を運ぶリアルイベントの大成功です。

日本市場が成長している主な理由
  • オフライン大会のチケットが即完売
  • 大規模会場での開催が当たり前に
  • グッズ販売やチケット収益が増加
  • 地方自治体がイベントを積極的に誘致

横浜アリーナやさいたまスーパーアリーナで開催される大会は、チケット収入だけでしっかりと利益が出るようになりました。

日本市場は、企業がお金を出す広告頼みから、ファンの熱気が直接売上になる健全なビジネスへと進化しています。

*出典:日本eスポーツ白書2024/角川アスキー総合研究所

プレイヤー人口と視聴者数の推移

お金の動きだけでなく、ゲームを楽しむ人の数も変化しています。

2025年、世界のゲームプレイヤー人口は36億人*を超えましたが、先進国ではこれ以上急激に増えることはないと見られています。

一方で、日本国内でeスポーツを観戦するファンの数は1,000万人を超えると予想されています。

特に若い世代での定着が進んでおり、テレビよりもゲーム配信を見る時間が長いという人も珍しくありません。

ファン層の変化と特徴
  • Z世代:半数以上が観戦経験あり
  • 習慣:テレビより配信を見る
  • 推し活:選手のグッズを買う
  • 参加:カジュアル大会への関心増

今後は、単に人数を増やすことよりも、一人ひとりのファンにより深く楽しんでもらうことが、市場を広げる鍵となります。

特に推し活としてグッズを買ったりする動きが、市場を支える大きな力になっています。

*参照:https://newzoo.com/resources/trend-reports/newzoo-global-games-market-report-2025

eスポーツ市場規模の内訳と収益構造(ビジネスモデル分析)

eスポーツ市場が拡大した最大の理由は、ビジネスモデルが大きく進化したことにあります。

これまでは企業からの広告費に頼っていましたが、2026年現在は、ファンが支払うチケット代やグッズ代、そして周辺機器への投資など、収益源が多様化しています。

ここでは、市場を構成するお金の内訳について詳しく解説します。

収益構成比|日本市場ではイベント運営が約4割

日本国内のeスポーツ市場において、最も劇的な変化を見せているのがイベント運営による収益です。

「日本eスポーツ白書2024」によれば、このカテゴリは市場全体の約37.6%を占めるまでに拡大*しました。

かつてはオンライン配信が中心でしたが、現在は数万人規模の会場を満員にする興行としての地位を確立しています。

日本市場における大きな変化

項目変化の内容
イベント運営市場の約37.6%へ拡大。チケット・物販が収益の柱に。
スポンサー依然として重要だが、依存度は相対的に低下傾向。
興行モデル横浜アリーナ等の大会場でチケット即完売・黒字化を実現。

特に『VALORANT』や『ストリートファイター6』の決勝大会では、チケット収入だけでなく、会場でのグッズ販売や飲食収入も大きなウェイトを占めており、音楽ライブと同じような集客ビジネスとして成功しています。

*出典:日本eスポーツ白書2024/角川アスキー総合研究所

モバイルeスポーツの台頭|新興国と日本の市場牽引役

これまでPCゲームが中心だったeスポーツ市場ですが、スマートフォン向けタイトルの市場規模が爆発的に伸びています。

特にアジア圏や中南米、そして日本国内において、モバイルeスポーツは市場拡大の主役となっています。

スマホさえあれば誰でも参加できるため、始めるハードルが極めて低いのが特徴です。

モバイル市場が成長している理由
  • 手軽さ:高価なPCが不要で始めやすい
  • 若年層:学生のコミュニケーションツール化
  • 課金:少額のアイテム購入が活発

また、ビジネス視点で見ると、モバイルゲームは少額課金のシステムが洗練されています。

観戦中に応援グッズをデジタル購入したり、選手と同じスキン(衣装)を買ったりする動きが活発で、ユーザー数が多い分、巨大な収益を生み出しています。

経済波及効果|周辺産業(デバイス・回線・施設)への影響力

eスポーツの経済効果は、大会運営やチームの売上だけではありません。

快適にゲームをする環境を整えるための周辺産業への波及効果が、市場を強く下支えしています。

特に日本では、Z世代を中心とした推し活文化が、周辺機器への消費を加速させています。

具体的な経済効果の例
  • 推し活消費:人気選手やVTuberのアパレル・グッズ購入が増加
  • インフラ:高速な光回線や、eスポーツ専用施設の建設需要
  • デバイス:ゲーミングPCだけでなく、配信機材への投資も一般的化

チームのアパレルやコラボグッズの売上が、従来のPC周辺機器への支出を上回ることもあり、ファンが応援としてお金を使う文化が、関連産業全体を潤していることがわかります。

2030年に向けた市場規模予測と成長ドライバー

2026年以降、eスポーツは単なるブームから、社会に定着した文化へと進化します。

オリンピックへの採用や、学校教育への導入が進んだことで、市場は2030年に向けて安定した成長期に入りました。

ここでは、信頼できるデータをもとに、これからの市場がどう伸びていくのかを解説します。

2030年の市場予測|CAGR(年平均成長率)から見る将来性

世界のゲーム市場は、爆発的な急成長の時期を終え、これからは毎年着実に大きくなっていくと予測されています。

Newzooの最新レポートによると、2028年には市場規模が約31兆円(2,065億ドル)に達する見込み*です。

これは、今後数年間、毎年約3%ずつ市場が成長し続けることを意味します(年平均成長率+3.1%)。

今後の市場成長のポイント

項目予測データ意味
2028年予測約31兆円安定して巨大化する
成長率年+3.1%確実な成長が見込める
牽引役家庭用ゲーム機高品質な体験が人気

この安定成長を支えているのは、生まれた時からデジタルに触れているデジタルネイティブ世代が、経済の中心になり始めていることです。

彼らにとってゲームにお金を使うことは、食事や衣服と同じくらい当たり前のことになっています。

*参照:https://newzoo.com/resources/trend-reports/newzoo-global-games-market-report-2025

オリンピック・eスポーツ・ゲームズの影響と社会的地位の確立

2024年7月、IOC(国際オリンピック委員会)総会で「オリンピック・eスポーツ・ゲームズ」の創設が満場一致で可決されたことは、市場に絶大な信頼をもたらしました。

その後、第1回大会が2027年にサウジアラビアのリヤドで開催されることがアナウンス*され、準備期間に入っています。

大会の開催自体はまだ先ですが、「オリンピックという名称の使用」が決まった事実だけで、市場を取り巻く空気は一変しました。

オリンピック種目化決定がもたらした変化

  • 「たかがゲーム」という偏見が解消される社会的信用
  • 国際的なクライアントが参入可能に
  • スポーツニュースとして扱われる機会の増加
  • 2027年大会に向けた選手育成の活発化

この決定は、企業にとって「安心して投資できる市場」というお墨付きを得たことを意味します。

開催決定のアナウンス効果だけでも、大手企業の参入を後押しする十分な材料となっています。

*参照:https://www.sportspro.com/news/esports-and-digital-sport/olympic-esports-games-2027-ioc-saudi-arabia-february-2025/

地方創生と教育分野|新たな市場の開拓領域

東京や大阪などの大都市だけでなく、地方自治体や学校教育の現場でもeスポーツの活用が進んでいます。

日本では、高校生の大会「STAGE:0」への参加校が増え続け、部活動として完全に定着しました。

地方自治体にとっても、若者を呼び込むための重要なツールになっています。

教育や福祉といった公共性の高い分野に予算が投じられるようになったことで、市場の裾野は大きく広がっています。

地域別・ゲームジャンル別の市場規模比較(ランキング)

eスポーツと一口に言っても、国によって人気のゲームや市場の規模は全く違います。

ここでは、世界市場の勢力図や、日本独自の推し活文化がどのように市場を支えているのかを、データをもとに解説します。

世界市場ランキング|中国・北米の2強と、サウジの急成長

世界のeスポーツ市場は、中国と北米が圧倒的なシェアを誇っています。

この2つの地域だけで、世界の消費支出の約50%*1を占める2強状態です。

一方で、2026年に最も注目されているのが中東エリアです。

各地域の市場トレンド

地域市場の特徴状況
中国・北米世界シェアの約50%すでに巨大で安定している
サウジアラビア成長率トップクラス国が巨額の予算を投資
日本200億円市場へ成長チケット・物販が好調

特にサウジアラビアは、賞金総額約100億円を超える「Esports World Cup」を開催するなど、国を挙げて投資を行っており、世界のeスポーツの中心地になろうとしています。

日本はこれらに次ぐ主要市場として、堅実な成長を見せています。

*1参照:https://newzoo.com/resources/trend-reports/newzoo-global-games-market-report-2025

ジャンル別市場規模|FPS・MOBA・格闘ゲームの収益性格差

ゲームの種類(ジャンル)によっても、ビジネスの規模は異なります。

世界的にはMOBA(モバ)と呼ばれる戦略ゲームやモバイルゲームが主流ですが、日本は少し違った傾向があります。

主なジャンルの特徴
  • MOBA(LoLなど)
    └ 世界で最も人気。プロスポーツとして完成されている。
  • FPS(VALORANTなど)
    └ 日本で若者に一番人気。Z世代の支持が圧倒的。
  • 格闘ゲーム(スト6など)
    └ 日本のお家芸。コミュニティの結束が非常に強い。

日本では特にFPS(シューティングゲーム)の人気が高く、ファッション感度の高い若者が大会に集まることで、アパレルなどの関連グッズがよく売れるのが特徴です。

推し活経済圏|日本独自の収益モデル

日本市場の最大の特徴は、VTuberやストリーマー(配信者)を中心とした推し活でお金が動くことです。

※画像引用:https://streamscharts.com/news/top-youtube-gaming-streamers-2025

2025年のデータでは、日本のVTuber(兎田ぺこら、さくらみこ等)が「世界で最も見られた女性ストリーマー」の上位にランクインしています。

これは、ゲームの腕前だけでなく、その人が好きだから見るというアイドル的な応援文化が根付いている証拠です。

海外では「競技」として見られることが多いですが、日本では「キャラクター」や「人」を応援する文化が強く、これがファン一人あたりが使う金額を引き上げ、200億円市場を支える大きな要因となっています。

参照:https://streamscharts.com/news/top-youtube-gaming-streamers-2025

企業がeスポーツ市場へ参入するメリットと投資対効果

多くの企業が今、eスポーツに注目しているのは、ただ流行っているからではありません。

テレビや新聞を見ない若い世代に対し、企業メッセージを届けるための数少ない有効な手段だからです。

ここでは、売上アップだけでない、採用やブランディング面での具体的なメリットと、気をつけるべきリスクについて解説します。

Z世代・α世代へのリーチ|既存メディアでは届かない層への接触

10代〜20代の若者(Z世代・α世代)は、テレビCMをほとんど見ず、ネット広告もブロックする傾向があります。

しかし、eスポーツの配信には何時間も熱中します。

この熱中している時間こそが、企業にとって最大のチャンスです。

長時間、好きな選手やチームのユニフォームに企業のロゴが映り続けることで、自然と親近感が湧きます。

若者へのアプローチにおけるメリット
  • テレビを見ない層に届く
  • 好きな選手と同じ製品を欲しがる
  • 仲間としてブランドを認識する
  • 広告ブロックの影響を受けにくい

単に知ってもらう(認知)だけでなく、この企業は自分たちの好きなゲームを応援してくれているという感謝の気持ちが生まれるのが、他の広告にはないeスポーツならではの特徴です。

採用ブランディングと社内活性化

eスポーツへの参入は、商品を売るためだけでなく、優秀な人材を集めるためにも非常に効果的です。

特にITエンジニアやデジタルの知識がある若手人材は、ゲーマーであることが多いため、eスポーツに取り組む企業に対して「先進的」「理解がある」というポジティブな印象を持ちます。

採用や社内での具体的な効果

項目効果の内容
採用力アップ面白そうな会社と学生に注目される
若手の定着社内eスポーツ部が交流の場になる
イメージ改善古い企業体質から脱却したと見られる

実際に、社内にeスポーツ部を作り、他社との対抗戦を行うことで、部署を超えたコミュニケーションが活発になったという事例も増えています。

人材不足の今、eスポーツは強力な採用武器になります。

参入障壁とリスク|撤退事例から学ぶ失敗しない条件

一方で、すべての企業が成功しているわけではありません。

実は、参入したものの短期間で撤退してしまうケースも少なくありません。

その最大の原因は準備不足と理解不足です。

ゲームメーカー許可を得ずに勝手に大会を開こうとしたり、すぐに大きな利益が出ると勘違いして予算を打ち切ったりする失敗が目立ちます。

eスポーツは文化への投資です。

ファンやプレイヤーへのリスペクトを忘れず、中長期的な視点でじっくりと関係を築くことが、結果としてリスクを最小限に抑え、大きなリターンを得るための唯一の近道です。

eスポーツの市場規模についてよくある質問

eスポーツ市場の拡大は目覚ましいものがありますが、その実態についてはまだ多くの疑問が寄せられています。

「将来性は本当にあるのか?」「なぜ日本と海外で差があるのか?」といった、よくある質問を解消します。

eスポーツ市場規模の2025年・2030年の予測数値は?

2025年の世界市場は約28兆円(1,888億ドル)に達し、2028年には約31兆円まで成長する見込みです。

2030年に向けても、デジタル世代の成長に伴い、毎年約3%ずつの安定した成長が続くと予測されており、長期的な投資先としての信頼性が高まっています。

日本のeスポーツ市場が世界に比べて小さい理由は?

過去には高額賞金への法規制や、PCゲームより家庭用ゲーム機が主流だった文化の違いが理由とされてきました。

しかし、現在は200億円規模まで急拡大しています。

中国や米国に比べれば金額は小さいものの、日本独自の推し活による収益性の高さは世界からも注目されています。

eスポーツ事業の主な収益源は何ですか?

最大の柱は企業のスポンサー料ですが、現在はチケット収入やグッズ販売が大きく伸びています。

主な収益源のまとめ
  • 企業からのスポンサー料
  • 大会のチケット・物販収入
  • 選手などの推し活消費
  • ゲーミングPC等の周辺機器

このように、一つの窓口だけでなく、複数のルートからお金が動く仕組みへと進化しています。

eスポーツ市場への参入に成功した企業事例は?

レッドブルなどの飲料メーカーやKDDIなどの通信会社のほか、最近では銀行や住宅メーカーの参入も増えています。

単にロゴを出すだけでなく、大会を一緒に盛り上げたり、選手の活動を支えたりする姿勢を見せることで、若者のファンを増やすことに成功しています。

まとめ

2026年、eスポーツ市場は200億円を突破した日本を含め、世界中で確実な産業へと成長しました。

オリンピック関連大会の開催決定や、Z世代を中心とした新しい消費スタイルの定着により、2030年に向けてさらなる拡大が期待されています。

単なるゲームの枠を超え、教育や地方創生、企業の採用活動にまで広がるこの巨大な経済圏は、今後あらゆるビジネスにおいて無視できない存在となるでしょう。