グリッチとは?バグやチートとの違いやRTAでの使われ方をわかりやすく解説
「壁をすり抜け、空を飛び、開始数分でエンディングへ」
YouTubeやTwitchで見るRTA動画の衝撃的な映像。そこで実況者が叫ぶ「グリッチ」という言葉。
なぜバグ技が神プレイとして賞賛されるのでしょうか?
この記事では、eスポーツ観戦やRTA視聴を100倍楽しむための必須知識を徹底解説していきます。
- バグやチートとの決定的な違いとグリッチの正しい定義
- なぜRTAではバグ利用が賞賛されるのか?その熱い理由
- 壁抜けやメモリ破壊など、動画でよく見る凄技の仕組み
- 絶対にNG!オンライン対戦での禁止行為とBAN対策
グリッチってどういう意味? まずは基本を知ろう
グリッチ(Glitch)という言葉が日本のゲームコミュニティに定着するまでには、長い歴史的背景がありました。
ここでは、もともとの言葉の成り立ちから、慣れ親しんだ裏技との微妙なニュアンスの違いまで、その本質的な意味を整理します。
ゲームで言うグリッチって結局なに?
広義にはシステムの一時的な障害を指しますが、ゲーム用語としては意味が少し違います。
一言で言えば、プログラムの欠陥(バグ)を、プレイヤーがわざと利用して、攻略に役立てるテクニックのことです。
バグとグリッチの違いは、プレイヤーの意思にあります。
- バグ (Bug)
└ 突然フリーズしたり、進行不能になったりする困る現象 - グリッチ (Glitch)
└ バグを制御して、壁抜けや高速移動などに変える使える技
つまり、グリッチとは意図的に再現できるバグなのです。
もともとグリッチは一瞬の故障という意味
Glitchという英語は、もともと電気工学や宇宙開発の分野で使われていた言葉でした。
- Bug(バグ)
└ 虫が語源。配線ミスなど原因がはっきりしている永続的な故障。 - Glitch(グリッチ)
└ 原因不明の電圧変化などで、一瞬だけ「ピクッ」とおかしくなる現象。
この一瞬の裂け目というニュアンスはゲームでも同じです。
キャラクターが一瞬だけ壁にめり込んだり、物理法則がおかしくなって弾き飛ばされたりする隙を突き、プレイヤーは通常では行けない場所へと侵入します。
昔ながらの裏技とグリッチの違い
昔のゲーム雑誌でよく見た裏技とグリッチは混同されがちですが、厳密には以下のような違いがあります。
| 特徴 | 裏技 (隠しコマンド等) | グリッチ (バグ利用) |
| 発生要因 | 開発者がわざと入れた | 開発者のミスで生まれた |
| やり方 | 決まったボタンを押す | 特殊な操作をする |
| 開発者の認識 | 想定内(隠し要素) | 想定外(不具合) |
| 代表例 | コナミコマンド、隠しキャラ | 壁抜け、アイテム増殖 |
ファミコン時代は、バグも仕様も全部ひっくるめて裏技と呼ばれて楽しみましたが、現在は開発者の意図しない挙動を明確にグリッチと呼び分けるようになっています。
よく聞くバグやチートと何が違う?
「バグった」「チート級の強さ」など、日常会話でもよく使われる言葉ですが、ゲームのルールやプログラムの仕組みから見ると、これらは明確に区別されています。
ここでは、混同しやすいバグ、チート、改造とグリッチの関係性を整理します。
グリッチとバグ・チートの違い
まず、バグとグリッチの関係は、原因と結果に置き換えると理解しやすくなります。
そして一番大切なのがチートとの違いです。
グリッチがソフトの中にあるものを使うのに対し、チートは外部の力を使います。
| 項目 | グリッチ | チート |
| 何を使う? | ゲームソフトのみ | 外部ツール・改ざん |
| 仕組み | プログラムの隙を突く | データを強制的に書き換える |
| オンラインでの扱い | 禁止(場合による) | 一発BAN(永久追放) |
RTAではゲームソフトだけで完結しているかが重要視されるため、外部ツールを使うチートは厳しく禁止されますが、ソフト内のグリッチは仕様の範囲内として許容される傾向にあります。
MOD(改造)とは別物
PCゲームなどで人気のMOD(モッド)も、グリッチとは似て非なるものです。
MODはユーザーが作った衣装やマップなどの追加データをゲームに入れる行為を指します。
対してグリッチは、何も改造していないそのままの状態で操作することです。
RTAの公式記録では、基本的に改造なしの純正ソフトを使う必要があるため、MODを入れた状態でのプレイは、通常のランキングとは別のカテゴリーとして扱われるのが一般的です。
RTA動画でグリッチが認められるのはなぜ?
普通のゲームプレイでバグを使うとズルをしたと思われがちですが、RTA(リアルタイムアタック)の世界では、バグ利用も一つの技術として認められています。
なぜなら、RTAは物語をじっくり楽しむことではなく、ルールの中で限界までの速さを競うスポーツだからです。
その競技性を支える独特のルール分けについて解説します。
何でもありなRTAのルール
RTAにはいくつかの部門(カテゴリー)がありますが、最も基本的で人気があるのがAny%(エニーパーセント)です。
このAny%とは、直訳すると達成率(%)は問わないという意味です。
つまり、「メダルを全部集める」「レベルを最大にする」といった要素は全て無視してOK。
とにかく一番速くエンディング画面に到達することだけを目指すルールです。
達成率を気にしなくて良いため、プレイヤーは最速クリアのために様々な手段を模索します。
その結果、Any%は大きく2つに分かれます。
- Any% (グリッチあり)
バグを使ってでも、最短ルートを突き進む部門。 - Any% (グリッチなし)
バグは使わず、仕様の範囲内で最速を目指す部門。
一般的に単にAny%と言った場合は、前者のグリッチありを指すことが多く、壁抜けやイベントスキップなどの何でもありな攻略が正当なルートとして認められています。
グリッチはものすごく難しい操作が必要
バグを使えば誰でも簡単にクリアできるというのは大きな誤解です。
RTAで使われるグリッチの多くは、人間離れした精密な操作を要求されます。
視聴者が感動するのは、バグそのものではなく、それを成功させるプレイヤーの凄まじい練習量と技術です。
例えば、1/60秒(0.016秒)という一瞬のタイミングでボタンを押すことであったり、キャラクターの位置を1ミリもズレずに特定の位置に合わせるという操作が必要になります。
もし失敗すれば、逆にタイムロスになったり、ゲームがフリーズして最初からやり直しになったりするリスクもあるのです。
バグなしで走るルールもある
もちろん、「バグ技は世界観が壊れるから嫌だ」「本来のゲームプレイで競いたい」という人もたくさんいます。そうした人のために、RTA界隈ではしっかりと住み分けがされています。
先ほど説明したAny%(達成率不問)のルールの中で、バグ利用を禁止した「Glitchless(グリッチレス)」という部門が用意されているのが一般的です。
| カテゴリー名 | ルール | 特徴 |
| Any% | グリッチあり | バグ、壁抜け、ワープ解禁の最速勝負 |
| Any% Glitchless | グリッチなし | 開発者の想定通りにプレイする正統派勝負 |
このように、「グリッチを使う部門」と「使わない部門」が明確に分かれているため、グリッチを使うことが悪いことではなく、一つの競技種目として成立しています。
陸上競技に「100m走」と「ハードル走」があるように、それぞれ違う楽しみ方として共存しているのです。
これを知ればもっと楽しい!RTA頻出のテクニック
RTAの動画を見ていると、ゲームの種類が違うのにやっていることは似ていると感じることはありませんか?
それは、多くのゲームが似たような仕組みで作られているため、攻略の方法も共通しているからです。
ここでは、実況解説で頻繁に登場する4つの代表的な技を紹介します。
これらを知っているだけで、画面の中で起きているカオスな現象の意味がスッと理解できるようになります。
壁をすり抜ける壁抜け
一つ目は、キャラクターが壁や扉をぬるりと通り抜けてしまう壁抜けです。
本来なら絶対に通れない場所を強行突破する、RTAの代名詞とも言える技です。
なぜ硬い壁をすり抜けられるのでしょうか?
その秘密はスピードと壁の薄さにあります。
ゲームの世界では、プログラムが「キャラクターが壁にぶつかったか?」を常に監視しています。
しかし、キャラクターが爆発的なスピードで移動し、一瞬で壁の厚みよりも長く移動してしまうと、プログラムは壁にぶつかったことに気づけず、キャラクターを壁の向こう側へ通してしまうのです。
このテクニックを使えば、迷路のようなダンジョンを無視してゴールへ直行したり、鍵のかかった扉を無理やり突破したりすることが可能になります。
いきなりエンディングへ飛ぶメモリ破壊
二つ目は、ゲーム開始から数分で突然エンディング画面を呼び出すメモリ破壊です。
これはアクションゲームの腕前というよりは、コントローラーを使ってプログラムを書き換えるハッキングに近い技です。
具体的には、アイテムを特定の順番で並び替えたり、一見無意味な動きを繰り返したりすることで、ゲームの記憶領域を混乱させます。
RTAでは、以下のような手順でゲームを騙すことがよくあります。
- 準備
特定のアイテムを、特定の個数だけ持つ。 - 実行
バグを引き起こす行動(特定の場所でメニューを開くなど)をする。 - 結果
アイテムのデータが「命令コード」として誤認識され、「エンディングを再生せよ」という命令が実行される。
本来はキズぐすり 5個といったデータだったものが、バグによってプログラムの命令に書き換わってしまうのです。
ポケモンのRTAなどでよく見られる、魔法のような現象です。
爆速で移動する慣性保存
三つ目は、物理法則を無視して超高速でカッ飛んでいく慣性保存です。
ゲーム内のキャラクターには、通常これ以上速くは動けないという速度制限が設定されています。
しかし、ダメージを受けた時の反動や、坂道を滑り落ちる勢いなどを利用して、無理やりこの制限を外すことができます。
特に後ろ向きの移動などは開発者が速度制限をかけ忘れていることが多く、それを利用して無限に加速し続けるケースがあります。
この技を使うと、広大なマップを一瞬で移動できるだけでなく、本来届かないような高い場所へ大ジャンプすることも可能になります。
イベントを無視して進むフラグ回避
最後は、ストーリーの進行手順を無視するフラグ回避です。
RPGやアドベンチャーゲームには、AをクリアしないとBに行けないという見えない壁があります。
しかし、RTA走者は、壁抜けや大ジャンプを駆使してこの壁を飛び越え、重要イベントを無視して先へ進みます。
通常のプレイと、フラグ回避を使ったRTAの違いを比べてみましょう。
| 手順 | 通常のプレイ | フラグ回避 (RTA) |
| 1. 村の事件 | 村長の話を聞いて解決する | 無視して村を出る |
| 2. 重要アイテム | ダンジョンの奥で入手する | 持たずに先へ進む |
| 3. 中ボス戦 | 必ず倒さないと通れない | 壁抜けでスルーする |
| 4. ラスボス戦 | 因縁の対決 | 「お前誰だ?」状態で戦う |
このように、必須イベントを飛ばすことで大幅なタイム短縮を狙います。
その結果、ストーリーのつじつまが合わなくなったり、死んだはずのキャラが生きていたりといった矛盾が発生しますが、それも含めて楽しむのがRTAの醍醐味と言えます。
【実例集】RTAの歴史を変えた!伝説のグリッチたち
RTAの歴史を語る上で外せない、ゲーム史に残る「伝説のグリッチ」を4つ紹介します。
ここで紹介するものはただの攻略テクニックを超えて、プレイヤーたちが執念で発見した発明であり、現在もその驚異的な映像が語り継がれています。
「スーパーマリオ64」のケツワープ

RTAファンなら誰もが知る、マリオが後ろ向きに超高速でカッ飛んでいく技です。
この現象の原因は、開発者のちょっとしたミスにあります。
階段などでバック幅跳びを連打すると、速度が無限に上がり続けます。
- 本来スターがないと通れない階段を、速度の暴力で無理やり駆け上がる。
- 物理法則を超えたスピードで壁に突っ込み、パラレルワールドへ移動する。
- 本来の攻略ルートをすべて無視してクッパを倒す。
「ヤイヤイヤイヤイ……」という独特の掛け声と共に加速する姿は、RTAの象徴的なシーンとなっています。
参考:https://screenrant.com/super-mario-64-blj-jump-glitch-speedrunning-n64/
「ポケットモンスター」の幻を現実に変えたバグ
初代ポケモン(赤・緑・青)は、プログラムの隙間だらけとして有名ですが、中でもRTAと研究コミュニティを震撼させたのがトレーナーフライと呼ばれる現象です。
これは、トレーナーに見つかった瞬間に「空を飛ぶ」で逃げるという技です。
成功すると、ゲームは戦闘が始まったという状態を維持したまま移動してしまいます。
その後、特定のステータスを持つ別の敵と戦ってから元の場所に戻ると、その数値に対応したポケモンが野生として出現します。
- ミュウの出現
敵の「とくしゅ」が21の場合、本来データ上にしか存在しない幻のポケモン「ミュウ」が出現します。 - サファリゾーンの崩壊
入退場を繰り返して歩数カウントをバグらせ、壁や建物がデタラメに配置されたグリッチシティへ迷い込む技も有名です。
このようなバグは、ただのズルではなく、プログラムの数値を操作して、好きなポケモンを生み出すという、後の任意コード実行につながる重要な発見でした。
参考:https://tcrf.net/Bugs:Pok%C3%A9mon_Red_and_Blue
「ゼルダの伝説」のオカリナバグ
「時のオカリナ」などで使われる、世界を崩壊させるレベルのグリッチ群です。
特に近年発見されたSRMと呼ばれる技は、リンクが持ち上げた岩や看板の情報を書き換えることで、所持アイテムや自分の居場所を自由に操作します。
広大なハイラル平原を馬で駆ける冒険が、RTAでは以下のように変わります。
- アイテム制限無視
本来子供時代には使えないアイテムを無理やり使用する。 - ワープ
特定の場所でオカリナを吹くなどの動作をきっかけに、ボスの部屋やエンディングへ瞬間移動する。
ゼルダの伝説では、発売から20年以上経っても新しいルートが発見され続けています。
参考:https://www.zeldaspeedruns.com/oot/srm/srm-overview
「ドラゴンクエスト」の電源技とハードウェアグリッチ
ファミコン版ドラクエなどの古いゲームで見られた、物理的な力技です。
リセットボタンを押しながらカセットを抜き差ししたり、カセットを半分だけ挿して傾けたりすることで、読み込みエラーをわざと発生させます。
- 異常なステータス
ゲーム開始直後からレベル最大の勇者が誕生する。 - 世界の改変
マップデータがバグり、魔王の城へ歩いて行けるようになる。
さらに近年では、本体の温度変化による熱暴走を利用するために、ホットプレートでファミコン本体を温めながらプレイするという、常軌を逸した手法まで研究されました。
ただし、これらの技はゲーム機やカセットを物理的に壊すリスクが高く、再現性も低いため、現代のRTA公式記録(Speedrun.comなど)では禁止されることが多いです。
オンライン対戦でのグリッチ利用はBAN対象?
ここまではバグを使って速くクリアするというRTAの楽しさをお伝えしてきましたが、オンライン対戦ゲームとなると話は全く別です。
RTAが自分との戦いであるのに対し、eスポーツやランクマッチは他人との公平な競技です。
そのため、ここでのグリッチ利用は不正行為と同等の扱いを受け、非常に厳しい処罰の対象となります。
実際の大会で起きた事件を交えながら、その境界線について解説します。
対戦ゲームでは絶対にやってはいけない
「Apex Legends」、「VALORANT」、「Counter-Strike 2 (CS2)」などの競技性の高いシューターや格闘ゲームにおいて、グリッチを利用して有利に立つ行為は、明確にエクスプロイト(悪用)と定義されます。
例えば、マップのテクスチャの隙間に入り込み、自分からは敵が見えるが相手からは見えない壁中から一方的に攻撃する行為や、特定の操作で銃の反動や硬直を完全に消す行為などがこれに当たります。
このような行為は、ゲームが前提とする公平な条件での実力勝負を根本から破壊するため、Riot GamesやValveなどの運営会社の利用規約により厳しく禁止されています。
発覚した場合、アカウントの永久停止や、ランクポイントの剥奪といった重いペナルティが課されます。
実際の大会で起きたグリッチ事件
プロのeスポーツシーンでも、グリッチや仕様の穴を突く行為が大きな波紋を呼び、失格やルール改定に繋がった事例がいくつもあります。
ここでは、いくつかの事例を紹介します。
VALORANT「サイファー・カメラ事件」 (2021年)
世界大会の重要な局面で、プロチームが「サイファー」というキャラクターのカメラを、本来設置できないはずのマップの隙間に設置しました。これにより、敵からは見えない位置から一方的に情報を得ることが可能でした。Riot Gamesはこれをグリッチと認定し、そのマップでの勝利を没収する厳しい処分を下しました。
CS2「Snap Tap」禁止騒動 (2024年)
これはゲーム内バグではありませんが、ゲーミングキーボードの新機能「Snap Tap(逆キー入力を瞬時に優先する機能)」が問題視されました。これを使うと、FPSで重要なストッピングという技術が人間離れした精度で自動化されてしまうため、Valveはこれをハードウェアによる不正な自動化と判断し、使用を禁止しました。
Apex Legends「コンフィグ」問題
PC版の設定ファイル(Config)を書き換えることで、コントローラー操作では不可能な急激な空中移動を自動化する行為が横行しました。開発元は競技の公平性を保つため、この設定ファイルの挙動そのものを無効化するアップデートを行いました。
逆に仕様として認められたケース
一方で、最初はバグとして生まれた挙動が、ゲームを面白くするとして公式にテクニックとして認められた稀有な例もあります。
最も有名なのが格闘ゲームのキャンセルコンボです。
「ストリートファイターII」において、あるタイミングでボタンを押すと攻撃の隙を消して次の技を出せるというバグが発見されました。
開発チームはこれを修正せず、駆け引きを深める要素として採用しました。
その結果、現在の格闘ゲームに不可欠なコンボという概念が誕生したのです。
使わなくても知っておくと得する理由
一般プレイヤーにとって、グリッチの知識を持っておくことは、自分の身を守るために重要です。
もし対戦中に弾が通らない壁から撃たれたり、あり得ない速度で移動する敵に遭遇したりした場合、知識がなければ相手が上手かっただけと誤認してしまいます。
しかし、ここにはグリッチがあると知っていれば、即座に不正行為だと判断し、そのエリアに近づかないように立ち回ったり、的確に運営へ通報したりすることができます。
グリッチについてよくある質問(FAQ)
ここまでグリッチの奥深い世界を紹介してきましたが、まだこれって本当に大丈夫なの?どうやって見つけるの?といった素朴な疑問が残っているかもしれません。
最後に、グリッチについてよくある質問をQ&A形式でズバリ解決します。
Q. RTAでグリッチを使うのは悪いことじゃないの?
全く悪いことではありません。
陸上競技に100m走とハードル走があるように、RTAにもグリッチあり(Any%)となし(Glitchless)という明確なルール分けがあります。
- グリッチあり:バグも含めたゲームの全要素を攻略する部門。
- グリッチなし:開発者の想定通りに遊ぶ部門。
どちらも立派な競技種目です。
ルールを守っている限り、それは不正ではなくスーパープレイとして称賛されます。
Q. オンラインゲームで変な動きの人を見たら?
絶対に関わらず、すぐに通報してください。
対人戦でのグリッチ利用は、運営によって明確に禁止されている不正行為です。
面白がって真似をしたり、協力したりすると、共犯とみなされ、アカウント停止などの処分を受ける危険があります。
見つけたら静かに運営に通報し、その場から離れるようにしましょう。
Q. グリッチと裏技を一言で言うと何が違う?
違いは開発者の意図があるかどうかです。
似ているようで、生まれた経緯が正反対です。
| 用語 | 生まれた理由 | 正体 |
| 裏技 | 開発者がわざと作った | 隠しコマンド、隠し要素 |
| グリッチ | 開発者がミスで作った | プログラムの欠陥、バグ |
ただし、ストリートファイターのコンボのように最初はミスだったが、面白いので仕様として認められたという逆転現象も稀に起こります。
Q. どうやったら自分でグリッチを見つけられる?
ゲームに負荷や矛盾を与え続けることです。
グリッチハンターたちは、普通ならやらない開発者の想定外の操作を徹底的に試します。
- 壁に向かって走り続ける
- ボタンを高速連打する
- メニューを大量に開閉する
こんなこと誰もやらないだろうという操作をした時こそ、グリッチを見つけるチャンスです。
Q. グリッチの反対語ってあるの?
最も近い言葉は仕様です。
ゲーム用語において、バグやグリッチの対義語として使われるのが仕様です。
- グリッチ:意図しない誤った挙動。
- 仕様:設計通りに動いている正しい挙動。
よく掲示板などで「これはバグだ!」「いや、仕様だ!」という論争が起きますが、これは直すべきミスなのか、受け入れるべきルールなのかを議論しているわけです。
まとめ
グリッチはただの不具合を超え、RTAにおいては極限を目指すためのものとなり、オンライン対戦では公平性を脅かすものとなる二面性を持っています。
この違いを正しく理解すれば、RTAで世界記録に挑む走者の凄まじい技術により深く感動し、同時に不正行為から自分のプレイ環境を守ることもできます。
この知識があれば、普段のゲームプレイや動画視聴が、今まで以上に深く楽しめるようになるはずです。